随分ご無沙汰になっちゃってすみませんでした!!!(土下座)
私生活も仕事も忙しすぎて、PCにまったく向かえず…。
今後とも、このマイペースブログを見捨てず覗きにきてくださいね。
現在このブログでは五十音順で少女漫画を紹介してますので、もし読者さんが「五十音的に、私の好きな漫画飛ばされたなー」ということがあれば、陽花が知らない漫画か、知ってても認知度高すぎるあまり省いた漫画、ということになると思うので、もしおススメあれば教えてくださいねーーー!!
少年漫画は後ろにとっといてあるので、そもそもまだ紹介してません。あしからず。
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今回は、きみはペット単独記事です。
この作品、書きたいことがたくさんありすぎる。
けっこう前の作品かな。2回もドラマ化された上に、韓国でもリメイクされてます。
相当人気。
しかも、ドラマ化1回目は主演が松潤と小雪、主題歌はV6のDarling!!
超豪華!主題歌最高!Darlingもちろん大好きよ…!岡田の肩宙(長野くんの肩からバク宙する大技)はいつ見てもゾクゾクするわ…。
この頃の岡田はまだチャラいね。このあと黒髪にして私の好みドストライクになるのよ…。
この後アクションに目覚めてゴリマッチョになるとは誰が予想したろうか…。
まあ、もともとラグビー部で、ゴリマッチョになりたかったんだよね。岡田は。成り行きでジャニーズ入って、しばらくファン受けいい体型でいてくれたんだよね。国宝だよこれ…。
岡田の体型の変遷はさておき、私の最推しは剛くんです。
彼のギャップ萌え要素に気付いたらゴロゴロと沼に落ちますぜ。
顔は岡田、中身は剛くんが好きです。もちろん剛くんの顔も大好きさ…!
くりくりおめめ…。
はっ!!!
何を語ってるんでしょう、ここはきみはペットのコーナーですね。
この作品、タイトルや表紙ですごーくアダルティな雰囲気を感じて、当時小学生、中学生くらいだった私には大人っぽすぎて、まだまだ手が出せない領域でした。ドラマも、リアルタイムでは見れてないです。恥ずかしくて。
でも、20代半ばくらいになんとなく手を出してみた結果、ズブズブハマりました。
アダルティ???とんでもない。
そこにあったのは、単なる、傷ついたアラサーへの癒し空間だったのです…。
主人公のスミレは、新聞社で働くバリキャリ(28歳くらい)。
美人で高学歴で仕事もバリバリできるけど、人づきあいは苦手で、同僚には壁を作りがち。(また、こういうヒロインか…。やっぱ私の好みなのね)
同じ会社にいた婚約者に入籍直前に浮気され、フラれてしまう。その理由は、「女の方が仕事ができて給料もいいことに引け目を感じる、疲れる」というもの。
なんて、器の小さい男でしょう…。
まあ、物語を読み終えた今となれば、単純に、スミレに見合う男ではなかったので、彼に先見の明はあったのかもしれません。
そして、最近改めて読み返して気付いたんですが、けっこう、すでに世間ではアップデートされて消滅しかけた価値観がチラホラ出てくるんです。
男の方が給料がよくなきゃいけない、女は家事育児をやればいい、女が仕事で目立つのは気に食わない(どうせ腰掛だろ)、とか。いわゆる男尊女卑的な、ちょっと前まで当たり前だった価値観。時代は移り変わっているんですねぇ。
そういうのに着目しても、面白いかもしれません。
婚約者と別れて、新居にする予定だった広いマンションに独りぼっちのスミレの元に、ある少年が転がり込みます。
それが、モモ(画像参照)。名前はスミレが命名。推定、20代前半くらい。
道で行き倒れていたところをスミレが拾ったのです。そして、寝食に困る彼を、ペットとして家に置くことにします。モモはあくまでも「ペット」として、スミレに踏み込みすぎず、しかし確実にスミレの寂しさを癒す存在になっていきます。本当のペットのように。
一緒にごはんを食べて、ソファでくっついて、ただそれだけ。
たまたまできた存在だったけど、スミレにとって、一番必要な存在だったんですね。
スミレと一緒に、アラサー読者も癒されること請け合い。
モモはペットなので、その後スミレには、大学の先輩かつ同じ会社の蓮賽さんという彼氏ができます。
その蓮賽さんは、スミレの初恋の男性でした。
それまで勉強ばかりでまったく見た目に気を遣ってこなかったスミレが、変わりたいと思ったきっかけの、憧れの人。
そしてその蓮賽さんから、大変身を遂げたスミレのことを大学の頃から想っていたと伝えられたのです。
「東大出身で新聞社に勤める誠実で優しいイケメン」なんて、なかなかいない優良物件。しかも初恋の人。
この恋はスミレにとって、至上の幸せで、完璧だった。
スミレの中の女性としての本能すべてが、彼が好きだと訴えた。
モモという人間の成人男性のペットを飼っているという異常事態であるにも関わらず、スミレはその手をとってしまった。
冷静に考えれば誰でも、このタイミングでモモとお別れした方がいいとわかる。
彼に誤解するなと言う方が無茶な話だから。
でも、スミレにはそれができなかった。思いつきもしなかった。
この段階ではまだスミレにとってモモは「人間だけど人間じゃない」存在だったのかもしれない。愛玩動物以外の何物でもなかったんだと思う。実際なぜかモモがどうしても犬の姿に見えるという時期がある笑
蓮賽さんとモモは、お互いにイケメンのモテ男ではあるけれども、対照的。
蓮賽さんは年上で収入も安定しているし、頼りがいがある男性。すごくドキドキする。ドキドキしすぎて落ち着かないし、いつまで経っても素を見せられない。なぜなら、初恋の人の前では完璧な姿でいたいから。
モモは年下で、ダンサーとして修行中の身。どちらかというと護ってあげたい存在。一緒にいると落ち着く。なぜなら、「どんな私でも受け入れてくれる」と伝わってくるから。男性の中では彼の前だけ、素を見せられる。
多くの女性にとって、蓮賽さんは最高の男性だと思う。顔よし、性格よし、経済力よし。
いつもスミレにはどこか壁があって、いつまで経っても敬語が抜けないし他人行儀だし本音が見えなかったのに、それでも、「後輩の、どこかほっとけないかわいい人」として、スミレを本当に愛してくれていた。(その「スミレ」は、本当のスミレのようでもあるし、別の誰かのようでもあるが…)
この作品を読み始めた20代半ばの頃、私は全力で蓮賽さんとの恋を応援していた。彼とくっつけば幸せになれると確信していた。 ぶっちゃけ、モモには、ペットとしての魅力しか感じていなかった。
でも、アラサーになってから読み返して、今は感じ方が変わった。
蓮賽さんが最高な男性であることは変わりないけど、モモの良さも同じくらい胸にビンビンくる。
実は物語の終盤まで、彼の本心は明文化されない。スミレのことが一番好きなように見えるけれど、本心から、彼女の恋を応援してもいる。
彼が初めて本心を言葉にするモノローグを読んだとき、心が震えて、涙が出た。
モモが抱える切なさと、優しさ。スミレへの本心。
切なげな様子と、覚悟を決めた様子は、びっくりするくらい、色っぽい。
この作品が見せてくれるのは、仕事や恋に疲れたアラサー女性の、シェルターそのもの。アラサー女性にこそ、読んでほしい作品です。
http://kc.kodansha.co.jp/product?item=0000032949
↓ここからは、蛇足かつ、激しくネタバレしているので注意↓
私は、この作品が大好きです。
でも、あくまでその前提の中ではありますが、疑問を感じる部分はあります。
端的に言えば、ちょっとスミレにとって優しすぎる展開ではないかということ。
結末にはいろいろと起こり、スミレはひどく傷つきます。なので彼女自身はあまり「優しい展開」という自覚がないと思います。
ではなぜ私がそう思うかと言うと、まず、「彼女が最も知られたくない事実=モモの存在」をついに蓮賽さんが知ることはなかったから。さらに、彼と別れる直前、そのモモ(本心ではずっと気になっていた男性)から求愛されていたからです。
つまり、意地悪な言い方をすれば、自分の弱みは知られずに、次の恋人をゲットした状態で、スミレは蓮賽さんに別れを告げることができたわけです。ちょっとスミレに優しすぎるのでは……と感じます。
スミレはずっと、最愛(と信じた)の彼氏に、成人男性のペットがいる(しかも、同衾やチューくらいはたまにしてしまう!)という秘密を持ち続けてきました。
スミレにとってはペットであっても、蓮賽さんにとっては浮気に他ならない。
いつも正々堂々、正しくあろうとするスミレだからこそ、彼にその秘密を持ち続けたことが不思議だし、きちんとそこまで蓮賽さんに説明して別れるべきでは、と思います。でも、逆に言えば、モモは、スミレの素の姿の象徴だったのかもしれません。
そう考えれば、「モモ」という存在が蓮賽さんに対して明るみにならなかったという結末も、理解できます。最後まで、スミレは、蓮賽さんに素を見せることができなかったんですね。
そう考えたとしても、スミレに優しい展開な分、ちょっと蓮賽さんが割を食っていますね。(異性と同居していたことを、スミレだけ知っていて、一方的にフラれた)
二人が別れるきっかけとなったのは、蓮賽さんの浮気(に見えるが実はスミレと同じように異性を居候させているだけ。しかも、成り行きでしかたなく)です。
スミレは蓮賽さんに浮気をされたと思ったことで、ようやく彼への気持ち(憧れ)と決別する勇気を持ち、本当の本命はモモであることを認めるのです。
たしかに蓮賽さんは居候の女性に絆されかけていましたが、それはスミレと違って素を見せてくれる女性で、彼の奥底の欲求(スミレの素を見たい、自分も素の姿を見せたい)を満たしてくれていたからだと思います。
不可抗力でミスは犯したと思われますが、蓮賽さんのスミレへの一途さは本物だったし、スミレと別れた日まで、本命はスミレでした。それだけに、かわいそうでした。
不可抗力であっても、ミスを犯した方が悪いのでしょうか…?
たしかに、私も一人の女として、彼氏にそんなミス犯されたらたまったもんじゃありませんが、スミレに関しては、お互いさまなような気もしなくもなく…
このあたりも、時代のギャップかもしれません。